場所:Nine Gallery(外苑前)
渋谷Bunkamuraの長期休業により、場所を移しての東京個展。個展歴15年以上、総個展回数50回以上の経験があっても初めての場所はやはり緊張する。場所は外苑前駅からすぐ近く。渋谷駅からBunkamuraまでの道程を考えれば、駅から徒歩3分というのはとてもありがたい。さて、このNineGallery、立地もさることながら、壁のどこにでも虫ピンをさせるし、2枚の稼働できる壁、外が見渡せる大きな窓…どれをとっても素晴らしい。素敵なギャラリーとの出会いは、アーティストの力を増大させ、作品の魅力を高めてくれるのだと再認識。
外苑前駅から徒歩3分とはいえ、少し入り込んだ閑静な住宅街の中のギャラリー。通りすがりのお客様は望めないとして、自分で集客する必要がいつも以上にあった。数ヶ月前からTwitterで広告宣伝した効果と、これまでお付き合いくださっているお客様が、私の再スタートとも言える個展を美しく彩ってくださった。
私の心配をよそに、個展初日からたくさんのお客様に恵まれた。休憩を取れたのも16時過ぎだっただろうか?とにかくそれだけ多くの出会いと再会に恵まれ、初日ほどとは言えないまでも、6/13から18まで、ほぼ切れ目なく素敵な時間を過ごすことができた。
ライフワークになっている個展。一つずつ歳をとり、体力/気力は緩やかに下降線を辿っている。それでも体力/気力をフルに振り絞り個展にこだわるのは、「皆さんにお会いしたい」という純な思いと、「作品を作る人の心/頭を覗いてみてほしい」という思いだ。ずっと身に着ける(あるいは身の近くに置く)ものだからこそ、作った人の心に触れてほしい。そんな思いは個展を始めた15年前から今もほとんど変わっていない。
2023年冬、またこの場所に帰ってくる。今からとても楽しみだ。新たなテーマを設け、テーマに沿った作品を、ディスプレイを作り、私の頭の中/心を空間に描き出す。そこにまた多くのお客様が遊びに来てくれる。この幸せな一連の流れが途切れない様、日々の体力強化も必要だと思う。個展後1週間寝込んでしまった私としては強く誓う。