開催期間:2025 6/3(火)~6/8(日)
場所:Nine Gallery(外苑前)
今年初めての東京個展。
本来なら4月に開催した京都個展の巡回展となるはずでした。しかしテーマ『ELEMENT』を象徴する作品が、京都の個展でほとんど売れてしまったため、新たなテーマで臨みました。東京個展のテーマは『BORDER』。コロナが収まったかと思ったら全世界が戦争下に。宗教や思想、民族や肌の色、持つ者と持たざる者、どうしても人は境界を引きたがる。そんな境界線をとっぱらった世界に焦がれ、このテーマを設けました。
空に海の生き物、海に地上の生き物、生きている世界と死の世界、僕らを窮屈にしている境界を払った世界観を表現しました。今までのリアルな生態描写から大きく逸脱した自由な表現は、作っていてとても楽しかったです。このシリーズは僕にとって濃い中枢作品になりそうです。
今展の目玉として用意してきたのは博物画カード。完成した作品の画像をいじり、境界線などの線の部分を抽出し、プリントアウトしたのちに焦がし、汚し、加筆したのが博物画カード。「あぁ、この作品は〜〜がお迎えしてくれたんだっけなぁ」とか「この作品はしばらく手元にいたよなぁ」とか色々思い出しながら画像編集しました。お客様も「この作品見たことある」「これ欲しかったけど手に入らなかったやつ」など色んな声が聞こえて、こちらもとても楽しかったです。お値段も抑えることができましたので、「ガラス作品はたくさん買えないけど、これならコレクションできる」と数枚買っていかれる方も多かったです。博物画は次回以降も続けていきます。
今回で5回目のNine Gallery個展。事前告知やメールマガジンでの声かけも実り、数年ぶりにいらっしゃって頂いたお客様も多かったです。これまで多くのお客様に支えられてここまできました。私の作品や個展からしばらく離れてしまっている皆様に、また遊びに来てもらえる様な仕掛けを考えつつ、新たなお客様も増やしていく…大きな課題を見出した2025春の東京個展でした。